《みことば》 「イエスの生まれた日」
《聖 書》 ルカによる福音書 2・1ー14
誕生日
誰でも自分の生まれた日がいつであるか答えることができます。でもよく考えてみると、自分ではいつ生まれたか知ることができません。親が生まれた日を教えてくれたからわかるのですね。
ところで、私たちはなんのために生まれてきたのでしょうか。すぐに答えることはできませんが、真剣に考える必要がありますね。
イエスの生まれた日
イエスの生まれた日が、いつだったのかわかりません。今のように、いついつ生まれたといって役所にとどけるような時代ではなかったので、記録に残っていません。イエスにしたがった最初の弟子たちも、聖書を文書として書き残した人たちも、イエスがいつ生まれたかということに興味がありませんでした。
むしろ、イエスがなんのために生まれたのかということに興味を持っていました。イエスの生まれた物語りを伝えた人たちも、イエスが誰であって、なんのために生まれたかを、わたしたちに伝えたかったのです。
ルカによる福音書では、特に、イエスが貧しい人びとの友だちになるために生まれたことを、みんなに知らせています。だから、イエスの誕生の知らせは、夜どおし起きて仕事をしていた羊飼いに告げられています。これはとても大事なことなのです。
クリスマスの日にあたって、自分のことだけを考えるのではなく、できるだけ多くの人たちの友だちになれるには、どうすればいいかを考えてみましょう。
主の降誕の祭日夜半C年(瀧野正三郎)
[こじか1980.12.21号掲載文を加筆修正]