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《みことば》 「才能」
《聖  書》 マタイによる福音書 25:14-30

才能を生かす

 人それぞれに与えられた才能には違いがあります。才能に恵まれた人は、いろんなことを器用にこなしていきますが、才能に恵まれない人は、何をするにしても失敗ばかりしてしまいます。
 今日のたとえによると、才能の多い少ないにかかわらず、それぞれの人が、自分に与えられた才能をいかに生かすことができたかが問われています。自分には才能がないと言ってあきらめてしまってはいけないのです。たとえ、結果として、才能のある人とくらべて、たいしたことができなくても、どれだけ努力したかが問われるのです。
 才能のある人が、努力もしないで得た結果がたくさんあったとしても、それはほめられる内容ではありません。才能のある人とくらべて、十分の一しか才能がなくても、才能のある人の結果の十分の一以上あればほめられるべきものです。

可能性を信じる

 人は自分だけでなく、人に対しても、あいつはだめな人間だと言ってあきらめてしまう傾向があります。回りがあきらめた見方をしてしまうと、本人も自分はどうせたいしたことがない人間だと思いこんでしまいます。
 そうではなく、自分に対しても、相手に対しても、常にいろんなことができる可能性を信じるべきです。自分も人もこのぐらいの才能しかないんだと思わないで、もっともっといろんなことができる可能性を信じるべきです。
 そのためには、自分の努力も必要ですが、同時に、回りの人たちの努力も必要です。自分にいい面を持っていても、本人はなかなか気づかないものです。それを回りの人が評価していったときに、本人にとってとても大きな自信になります。  お互いが成長できるように、お互いが変わることができる可能性を信じていきましょう。

年間第33主日A年(瀧野正三郎)

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