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《みことば》 「蓄え」
《聖  書》 ルカによる福音書 12:13-21

十分の一の規定

 レビ記27:30-33、民数記18:21-32、申命記14:22-29には、収穫の十分の一に関する規定が伝えられています。
 この規定の目的は、常に主なる神をおそれることを学ぶためにあります。豊かな実りをもたらす土地も、太陽も雨もすべての自然の恵みは神から与えられたことを思い起こし、神に感謝する心をやしなうのです。
 捧げられたものは嗣業の割り当てのないレビ人の生活の維持費のため、又、祭りの時に奉納者とその家族があずかる食事のため、さらに、寄留者・孤児・寡婦のために用いられていました。申命記では、3年目ごとに町の中に蓄えるように定めています。

蓄え

 聖書では蓄えることは愚かなことと考えられています。しかし、四季のある日本では冬に備えて蓄える習慣があります。私たちはどのように考えればよいのでしょうか。
 聖書の中での蓄えについて考えるのに大切な個所はマナの記事です。出エジプト記16章によると、人々は1日に必要な分を集めることができたのです。蓄えを許されたのは安息日のためだけでした。
 飢饉に備えて食物を蓄えることは、創世記41:37-56のヨセフの記事に見られます。ヨセフのおかげでヤコブたちは飢饉の間、エジプトに逃れることができたのです。
 しかし、はっきりしていることは、個人のために余分なものを蓄えるのは愚かだということです。

年間第18主日C年(瀧野正三郎)

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