<ふりがなつき「PDF」ダウンロードできます>

《みことば》 「従う」
《聖  書》 ルカによる福音書 9:51-62

イエスに従う

 イエスが「狐には穴があり、空の鳥には巣がある。だが、人の子には枕する所もない」、「わたしに従いなさい」と言ったのはどういう意味なのでしょうか。
 「私は神を信じます」と言っても、ただ神に何かしてもらったり、神から何かをもらったりする事だけを期待していたのではいけないのです。自分も努力して、できるだけの事をしてイエスに従うつもりでなければ、期待はずれに終ってしまいます。
 神を信じれば何か御利益にあずかれると人は考えがちです。人が宗教を信じる動機の一つには、困った時に願いごとをしたら、たまたまかなえられたからということがあります。でも、イエスに従うのであれば、そうした考えは捨てないといけません。

生活を振り返る

 毎日の生活の中で、少しでも自分でできる事を探し、実行できるよう努力していく事が大切です。そのためには、いつも自分たちの生活を振り返り、このままの生活を続けてもよいのか、自分たちの回りの事をよく見て、判断する必要があるのです。毎日の生活のことはほっておけとイエスが言ったと取る必要はありません。自分が何を優先して行動すべきかを考えるように、イエスは求めたのです。
 努力もしないで、ただ何かしてもらう事だけを期待していたのでは、イエスの弟子としてふさわしくないのです。イエスに従うためには、弟子としての覚悟が必要なのです。

年間第13主日C年(瀧野正三郎)
[こじか1980.6.22号掲載文を加筆修正]

inserted by FC2 system