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《みことば》 「受け入れる」
《聖  書》 マタイによる福音書 10:37-42

弟子の条件

 イエスよりも家族を愛する者は、イエスの弟子としてふさわしくないとイエスは語ります。こんなきびしい十字架を私たちは担う事ができるのでしょうか。
 イエスに従った弟子たちも、最初からはっきりと理解してついて行ったわけではありません。多くの人たちが、イエスの話しについて行けなくて、離れて行きました。
 十二人の弟子たちも、イエスの死に直面した時には、自分たちの期待と違っていたので、失望してイエスから離れて行きました。しかし、その弟子たちも、時間がたつにつれ、イエスの言われてきた事を、後から振り返って、理解するようになりました。
 自分たちの目先の利益にとらわれて行動してはいけないのです。自分たちの利益になるかどうかで判断するのではなく、一人一人の人間にとって、何が大切なのかを、はっきりと見極める事が大切なのです。

受け入れる

 私たちはいつも、自分の利益になるかどうかで、人を受け入れていいかどうか判断してしまいます。だから、利益を無視して、人を受け入れるという事はそう簡単ではありません。 教会の中で、共同体という言葉がよく使われます。同じ信仰を持つ者は、神の家族として、お互いに深くかかわる事が求められています。しかし、あまり共同体の事を強く意識すると、共同体でない人を受け入れようとしない姿勢がでてしまいます。
 どんな人が神の使者であるかわかりません。神からの呼びかけをいつも受け入れ、たとえ共同体の一員でなくても、正しい呼びかけには耳を傾け、その人たちを受け入れる事が大切なのです。

年間第13主日A年(瀧野正三郎)

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